放課後等デイサービス・児童発達支援の国保連請求で「返戻」が発生すると、給付費の入金が翌月以降にずれ込み、原因調査と再請求の手間も発生します。返戻の多くは、提出前のチェックで防げる定型的な原因です。本記事では、請求実務でつまずきやすい7つのチェックポイントを解説します。
01受給者証番号・支給決定期間の確認
もっとも基本的でありながら件数の多い返戻原因が、受給者証まわりの不一致です。提出前に次を確認します。
- 受給者証番号が最新の証と一致しているか(更新・再交付で番号が変わることがあります)
- サービス提供月が支給決定期間の範囲内か(期間切れの月は請求できません)
- 月途中で受給者証が切り替わった児童は、新旧どちらの番号で請求すべきか市町村の決定に合わせているか
受給者証の更新月は特に注意が必要です。更新のたびに児童台帳へ反映し、請求データと突合する運用を固定化しましょう。
02市町村番号(支給決定市町村)の確認
請求先の市町村番号は、国保連が定める番号体系を使います。政令指定都市は行政区ではなく市の番号(例: 名古屋市は231001)で請求するなど、住所から機械的に決まらないケースがあります。転居した児童・新規契約の児童は、受給者証に記載された支給決定市町村と請求データの市町村番号が一致しているかを確認します。
03契約日・退所日と実績日の整合
契約開始日より前、または退所日より後の日付に利用実績が入っていると返戻の対象になります。月途中の契約開始・契約終了があった児童は、実績記録票の利用日が契約期間内に収まっているかを個別に確認しましょう。
04欠席時対応加算の月上限(月4回)
欠席時対応加算(Ⅰ)は原則として月4回が上限です。欠席連絡のたびに現場でチェックを付けていると、月末に上限を超えているケースがあります。5回目以降のチェックが請求データに乗っていないか、集計段階で必ず確認します。
05上限額管理(利用者負担上限月額)の整合
複数事業所を利用している児童・きょうだいで利用している世帯は、上限額管理の結果が請求金額に直結します。
- 上限額管理事業所が自社か他社かの区分は正しいか
- 管理結果(1〜3)と管理結果後利用者負担額が、関係事業所間で突合できているか
- 利用者負担上限額管理結果票(様式)と明細書の金額が一致しているか
上限額管理は関係事業所との情報連携が前提のため、締切前に他事業所分の実績を回収するスケジュールを決めておくことが重要です。
06体制届と加算算定の整合
処遇改善加算・専門的支援体制加算・強度行動障害児支援加算など、体制届(加算届)の提出が算定要件になっている加算は、届出内容と請求の算定が一致していなければ返戻や過誤調整の対象になります。年度切り替えや報酬改定のタイミング(直近では令和8年6月改定)では、届出済みの区分と請求データの単価・サービスコードがずれていないかを重点的に確認します。
07提出ファイルの形式チェック
内容が正しくても、ファイル形式で弾かれることがあります。
- ファイル名は取込送信システムの規則(英字始まり・半角英数8桁以内+.CSV)に沿っているか。ダウンロードし直した際に「(1)」が付いた名前のまま提出していないか
- 生成したCSVをExcelで開いて保存し直していないか(先頭ゼロの欠落・日付形式の変換で内容が壊れ、返戻の原因になります)
まとめ — 返戻は「提出前の突合」でほぼ防げる
返戻の典型原因は、次の3種類に集約されます。
毎月の請求前に「台帳と請求データの突合」「提出控えとの突合」をルーチン化することが、返戻ゼロへの最短ルートです。