専門的支援体制加算と専門的支援実施加算は、令和6年報酬改定で従来の専門的支援加算・特別支援加算を再編して生まれた加算です。「体制(人の配置)」と「実施(計画に基づく支援)」の2階建てになっており、体制届や実施計画など事前準備が多いのが特徴です。本記事で全体像を整理します。
012つの加算の関係 — 体制と実施の2階建て
(体制届が必要)
専門的支援体制加算は、専門職を配置している体制そのものを評価する加算で、届出のうえ利用日ごとに算定します。専門的支援実施加算は、その専門職が児童ごとの実施計画に基づいて個別・集中的な支援を行った場合に、実施回数に応じて算定します。
02体制加算の要件 — 対象となる専門職
対象となるのは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・公認心理師等の心理担当職員・視覚や聴覚に障害のある児童への支援を担当する職員のほか、経験5年以上の保育士・児童指導員などです(告示で定める資格・経験要件を満たす常勤専従等の配置)。
- 対象資格・経験年数を証明できる書類(資格証・実務経験証明)を整備しているか
- 体制届(加算届)を算定開始前に提出しているか
- 退職・異動で配置が欠けた場合の届出(体制の変更)を忘れていないか
03実施加算の要件 — 実施計画と記録
実施加算は「支援した」だけでは算定できません。児童ごとに専門的支援実施計画を作成し、それに基づいて支援を行い、記録を残すことが前提です。
- アセスメントに基づく実施計画の作成(個別支援計画との整合をとる)
- 実施日・支援内容・担当専門職の記録
- 月の算定回数の上限(児童の利用日数に応じて定められた回数)を超えていないか
実地指導・監査では「実施計画がないまま実施加算を算定していないか」が定番の確認ポイントです。計画の作成日と算定開始日の前後関係も見られます。
04実務の落とし穴
- 体制届の提出前に算定を始めてしまう(遡及算定は不可)
- 専門職の退職後も算定を続けてしまう(体制割れ)
- 実施計画の更新漏れ — 支援内容が変わったのに計画が古いまま
- 日々のチェックと計画の対象児童がずれている
フクセルでは体制届の管理と専門的支援実施計画の作成・記録を一元管理でき、実施計画が未作成の児童に専門的支援のチェックを付けて保存しようとすると警告が表示されるため、「計画なし算定」を仕組みで防げます。
まとめ
専門的支援は「体制(配置+届出)」の上に「実施(計画+記録)」が乗る2階建ての加算です。算定の前提となる体制届・実施計画・記録の3点セットを先に整えることが、返戻や実地指導での指摘を防ぐ近道です。