障害児通所支援の利用者負担は原則1割ですが、世帯の所得に応じた負担上限月額が設定されており、複数の事業所を利用する場合は上限額管理で負担を調整します。管理結果の意味や結果票と明細書の関係を誤ると請求金額そのものがずれるため、返戻・過誤の頻出ポイントです。
01負担上限月額の区分
| 世帯の区分 | 負担上限月額 |
|---|---|
| 生活保護・市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 市町村民税課税世帯(所得割28万円未満) | 4,600円 |
| 上記以外の課税世帯 | 37,200円 |
上限月額は受給者証に記載されています。1ヶ月の利用者負担(1割)の合計がこの額を超える場合、超えた分は徴収しません。
02上限額管理の流れ — 複数事業所を利用する場合
複数の事業所を併用していると、各事業所がバラバラに1割を徴収すれば世帯負担が上限を超えてしまいます。そこで上限額管理事業所(通常は利用額が最も大きい事業所)が世帯全体の負担を集約・調整します。
1各事業所が実績を報告その月の総費用と利用者負担を管理事業所へ
2管理事業所が調整合算して上限月額と比較・配分を決定
3結果票を共有利用者負担上限額管理結果票を各事業所へ
4各社が請求へ反映結果票どおりの負担額で明細書を作成
上限額管理の流れ — 結果票の数字が各社の請求の「正」になる
03管理結果1〜3の意味
| 管理結果 | 意味 | 各事業所の徴収 |
|---|---|---|
| 1 | 管理事業所だけで上限月額に到達 | 管理事業所=上限月額、他の事業所=0円 |
| 2 | 全事業所を合算しても上限月額に届かない | 各事業所とも1割をそのまま徴収 |
| 3 | 合算すると上限月額を超えるため調整 | 結果票に記載された配分どおりに徴収 |
注意
明細書の「管理結果後利用者負担額」は結果票と1円単位で一致していなければなりません。管理事業所が自社か他社かの区分設定の誤り、結果票の転記ミスは返戻・過誤の定番原因です(返戻を防ぐ7つのチェックポイントもあわせてどうぞ)。
04きょうだい利用の場合
きょうだいがそれぞれ受給者証を持って利用している場合、上限管理は児童(受給者証)ごとに行ったうえで、同一保護者のきょうだいをまとめて扱う複数児童用の上限額管理様式を使います。管理結果の考え方は同じですが、様式・記載欄が異なるため、管理事業所になった月は記載方法を確認してください。
05実務の落とし穴
- 締切直前に他事業所の実績が集まらない — 回収スケジュールを毎月固定する
- 自社が管理事業所かどうかの設定が児童台帳と請求データでずれている
- 結果票を修正したのに明細書へ反映し忘れる
ポイント
フクセルは上限管理タブに他事業所の実績を入力すると、管理結果票・明細書・保護者請求書へ同じ数字が自動反映されます。票間の不一致による返戻を仕組みで防げます。
まとめ
上限額管理は「結果票が正、明細書はそれに従う」が大原則です。管理結果1〜3の意味を押さえ、他事業所との実績回収を毎月のルーチンに組み込みましょう。